■QD(=クイックドラグ)搭載
ドラグを反時計回しに回すとドラグフリー、時計回りに回すとドラグマックスにと、瞬時にドラグ調整ができる便利な機構。ドラグの調整幅を狭く設定しているので、キャスト後に1回のドラグ操作でスプールをフリーの状態(アタリ待ちの状態)にすることができる。 トーナメントサーフ45QDにクイックドラグが搭載されていることのメリットは2つ。
竿出しの時、キャスターはラインをガイドを通す際にベールを起こして作業する。ここで風が強かったりするとラインが不本意に吹き出してしまい困りもの。うっかりするとライントラブルだ。その際、クイックドラグがあると便利である。約1回転ドラグノブを回すだけでベールを起こすことなくラインを引き出して作業ができるからだ。未明、夕暮れなどの視界が不確かな時間帯にも重宝する。
またキャスト直前の準備の段階。キャスターはスプールを飛距離にもっとも有効な位置(ストロークのいちばん突出した位置)でセットする。このあと、オモリのタラシの量を調節。ちょっと長い。ちょっと短く。この微調整をクイックドラグがあればベールを起こすことなく即座に行える。不意にオモリを落とすことなく。クイックドラグは、シロギス専科の超遠投派キャスターにも便利な機構である。 キスしか狙わないキス専科の超遠投派にも「待つ」釣りは存在する。厳寒期の深みに落ちたキスを狙う時。執念のデッドスローなサビキに反応なく、手持ちを「置き」に変えて待ってみる。それは暖期間であっても、潮まわりや時間帯によって1本の竿を「置いて」シロギスの群れの回遊を待つ。至極あたりまえの方式だ。この時、砂浜では1脚にかける。なかにはクーラーボックス備え付けのロッドホルダーを使う人もいる。その掛け方は通称「ヤジロベエ」と呼ばれるスタイルが多い。ロッドの元竿にゴムのリングをつけて、そこを支点に竿尻を浮かせた状態で置く。オモリのテンションとのバランス取りで名のとおりヤジロベエ状態をキープして待つのだが、キスが就餌すると穂先がおじぎをして知らせる算段だ。湘南や静岡ではよく見かける光景である。
但し、このヤジロベエにはひとつ弱点がある。海浜に強風や高波が出ると影響を受けやすいことだ。ラインにかかる風圧や波気、ロッド自体にかかる風圧によってアタリとは違ったおじぎが紛らわしいのだ。このケースの場合、QD(クイックドラグ)機構があると違った「待ち方」ができるのだ。ヤジロベエをやめて、1脚には竿尻を地面につけた状態にする。普通に竿を置いた状態だ。投げ入れて糸フケをとったら、ドラグノブを約1回転緩める。それだけ。ドラグフリーには個人好みのテンションでいいのだが、それだけ。回遊してきたキスがエサを食って走ったらスプールが回って知らせる算段だ。
怠惰、怠慢な釣り方ではない。待つ時間、待つ釣り方。例えば食事や用足しなどの竿を置いた時にも釣りが継続されている。朝と夕には、臆病な巨ギスが心を許して走るかもしれない。さらに不意な大物。例えば、マダイ、チヌ、ヒラメ、マゴチ、スズキなどのゲストが繊細なシロギス仕掛けに掛かってしまった時。エイやサメなどちょっと困った大物がつっこんで来た時。ドラグがあると対処の方法が広がるものだ。ストイックなシロギス専科のキャスターにも「やわらか頭」でQD(クイックドラグ)機構の優位性を提案する。
(トーナメントサーフ45QDに搭載) |