
■フィールドテスター 伊藤正弘 前作の「銀影競技スペシャルSF SG」この竿で初めてSFシリーズにSMTを搭載しました。勿論、感度、操作性、パワー全てにおいて文句無しの性能でした。しかしながら毎年SF以外にも数々の開発に携わる中、素材の進化、新要素の登場、SMTの改良と実際にこれらを肌に感じる事で、これをSFに使うと…このノウハウをSFに反映すると…と言うイメージが浮かんで来ました。そしてそのイメージを日々練り直し自分の中で新たなSFが完成した時、その頭の中で完成した竿が欲しくてたまらない、使いたくてたまらないと言う猛烈な欲望が生まれました。そこで、無茶は承知で「Z-SVFとXトルクを使い、感度No.1、今まで以上にハイレスポンス、且つミリ単位のリニアな操作性、そして驚くほど軽いそんなSFを作って欲しい」とDAIWA設計担当者に言ったんです。さすがに、その時は苦笑いをしていました。しかしながら、私のイメージしたのはまさにこのままであり、これが自分自身の追い求める物だと確信していたのです。言うのは簡単とはこの事だろう、恐らく自分の開発人生の中で一番難しい、難易度の高い製品開発になるだろうと覚悟していました。 そして、一回目のフィールドテスト。・・・驚きました。言葉を失いました。まさにそのイメージ通りの竿が出来ているんです。もはや理想通り。しかしながら、鮎師は貪欲ですよね。いや、単に僕が貪欲なだけなのかな。一つを達成すると、また新しい欲望が生まれてくるんですよね。そこで、無理を承知でこの性能を維持したまま、「粘りとタメをもっともっと欲しい」とお願いしたんです。すると設計担当者は更なる要求に対しても、むしろ自信の笑みを浮かべながら快諾してくれたんです。そして2回目のテスト時。出来て来たんです。まさに、その望んだSFが。これを見せられると、さすがの僕も、ぐうの音も出ません(笑)。 僕はその時は知らなかったのですが、今回のSFは「ひずみエネルギー設計」と言う新しい設計システムで開発しており、今までは数値化出来ず難題であった感性の部分(操作性、タメ)も数値化し設計出来る事で結果的に理想通り、いや理想を越えるような竿を生みだす事が出来たのです。今思えばあの設計担当者の自信の笑みはこれだったのか!と気付きました。とにかく、この「ひずみエネルギー設計」を活用することで、新しい要素である「Z-SVF」「Xトルク」も完全融合させる事ができ、従来のSFを越える、まさに「究極のSF」がここに誕生しました。 |