サーフロッドの目指す方向や趣向、味わいといった命題について素材選びは重要である。スカイキャスターが採択したのは高密度HVFカーボン素材。このカーボンには軽さに加えて、粘り強さ、腰のタメ、扱いやすさという特長がある。人間との感覚の相性から「汎用性」の効く素材として定着し研究されてきた。スカイキャスターが目指したのは並継ロッドならではの軽快さと愉しさ。つまりロッドを「自在に操作する喜び」を打ち出そうということ。基本はパワーと反発力を念頭に置いたハイテーパー設計。自分の腕の延長線として自在に投げて、待ち、アタリを楽しみ、引きを体感する。これら一連の動作の総合運動力を集結させる思想で製竿。
自然体の持ち味を活かした3DXの装着
高密度HVFカーボンとの相性を模索した調節 ダイワ並継トップモデルに随時投入されている3DX。これをスカイキャスターにも装着を試みた。高密度HVFカーボン素材では初の採用だ。3DXの特長とは投擲時の好ましくないネジレやブレを抑えてサポートすること。ロッド本体の湾曲に対して形状の安定がカーボン素材本来の高い反発力を生む。
企画から設計、開発を通じて開発陣がもっとも腐心したのは高密度HVFカーボンと3DXとの「相性」と「整合性」だった。人間の振る腕と自然に馴染む素材の持ち味。これを損なうことなくサポート効果を発揮させる調節の製竿に留意した。言わば「人体用サポーター」の機能をこれまで以上に工業製品へ近づけた研究でもある。
(1)正六角形が並ぶ構造は、あらゆる方向からの力に対して同じ強さを持つため、優れた形状復元力(しなりの返りが早い)を有している3軸織物である。1軸のものと比較しても、ブランクの偏肉(スパイン)を最小限に抑え、復元も俊敏。強い負荷のかかる競技キャスト時の、ブレ、ネジレを瞬時にスタビライドする。 (2)左から、採用されているSVFカーボンバット、3Dクロスを筒状としたもの、それを装着した製品のカットモデル。無駄が一切なく、 機能がそのまま剥き出しになった表面の仕上がり。
 | 力感を浮き彫りにするデザイン
表層面の筋骨感覚&逆光の透過マジック こうして装着した3DXの3軸クロスブレードの構造を竿の表層面に打ち出した。前ページ紹介のプロキャスターと同等の手法。あしらいを施すことで素材は違うが「異色同様」の個性を浮き彫りにした外観である。凹凸のある、メリハリの効いたロッド表層は機能「剥き出し」の迫力にあふれる。さらに太陽光があたることで本体が透過される特殊な塗装も採択。オーシャンブルーの憂いを秘めた竿姿が光に透かされると、3軸クロスブレードが浮かびあがってくる。濃密な群青色が変化する逆光のマジックのあしらい。 |
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